在日外国人サッカー状況に関する調査報告

一般社団法人国際交流スポーツ協会では、2023年に日本に住む外国人のサッカー参加状況について広範な調査を実施しました。本調査は、サッカー活動に関する外国人の関心やニーズを把握し、今後の活動に役立てることを目的としています。以下は、約3000人の外国人を対象に行った調査の詳細な結果および分析です。

1. 調査概要

調査は2023年3月から2024年7月にかけて実施され、対象は日本に住む外国人サッカーファンおよびプレイヤーです。調査方法としては、オンラインアンケートを用い、各国出身の外国人を広く対象としました。調査項目には、出身国、居住地、年齢、参加経験、サッカー形式、参加可能時間、支払意欲などが含まれています。

2. 調査結果

2.1 出身国

調査対象者の出身国は以下の通りです:

  • ベトナム:約29%
  • ネパール:約22%
  • ミャンマー:約17%
  • 中国:約12%
  • ブラジル:約10%
  • その他の国(フィリピン、ナイジェリア、イギリスなど):約10%

ベトナムからの参加者が最も多いことがわかります。これは、日本に住む外国人の中でベトナム人が比較的多いことを示しており、ベトナム出身者のサッカーに対する高い関心がうかがえます。一方、ネパールやミャンマーからの参加者も一定数おり、サッカー文化の強い国々が多く含まれていることがわかります。

2.2 現在の居住地

参加者の居住地は以下の通りです:

  • 関東エリア:約45%
  • 関西エリア:約30%
  • 中部エリア:約15%
  • その他の地域:約10%

関東エリアに住む外国人が最も多く、サッカーイベントが多く開催される地域でもあります。これにより、関東エリアでのサッカー活動に対する需要が高いことがわかります。

2.3 年齢層

年齢層別の分布は以下の通りです:

  • 20-29歳:約50%
  • 30-39歳:約30%
  • 40-49歳:約20%

調査対象者の半数が20代で、次いで30代、40代が続いています。若い世代が留学生として来日しサッカーに積極的に参加していることがうかがえます。これらの年齢層は、サッカー活動や試合に対する熱心な関心を持つことが多いと考えられます。

2.4 日本でのサッカー大会への参加経験

日本サッカー協会または地域サッカー協会が主催する大会に参加したことがあるかどうかについては、以下の結果が得られました:

  • 参加したことがある:約10%
  • 参加したことがない:約90%

サッカー協会に参加経験がある外国人は少数で、ほとんどの参加者がこれまで正式な大会に参加していないことがわかります。この結果は、日本での外国人サッカー選手の大会参加機会が限られていることを示しており、より多くの機会を提供する必要があることを示唆しています。

2.5 サッカーの形式

参加者が主に参加するサッカーの形式は以下の通りです:

  • 5人制:約60%
  • 8人制:約30%
  • 11人制:約10%

5人制サッカーが最も人気があり、次いで8人制、11人制が続いています。5人制サッカーは、特に都市部でのプレイに適しており、比較的小規模なグラウンドで行えるため、都市部の外国人に人気があると考えられます。

2.6 サッカー活動の参加可能時間

サッカー活動に参加できる時間帯については、以下の結果が得られました:

  • 週末(午前中):約40%
  • 週末(午後):約50%
  • 平日夜:約10%

多くの参加者が週末の午後にサッカー活動に参加する意向を示しています。週末の活動に参加しやすいことから、イベントや試合を週末に設定することで、多くの外国人が参加できる可能性が高いです。

2.7 活動参加に対する支払意欲

サッカー活動に参加する際の支払意欲については、以下の通りです:

  • 1000-2000円/回:約70%
  • 2000-3000円/回:約15%
  • 3000-4000円/回:約10%
  • 4000円以上/回:約5%

多くの参加者が1000-2000円の範囲で支払う意欲があることがわかります。これは、適正な価格設定が活動の参加を促進するために重要であることを示しています。

3. 意見および考察

3.1 サッカー活動の機会の不足

調査結果から、日本での外国人サッカー選手の大会参加機会が限られていることが明らかになりました。多くの参加者が大会に参加したことがないと答えており、これは日本のサッカー協会や地域サッカー協会が外国人向けの大会やイベントを増やす必要があることを示唆しています。外国人サッカー選手の参加機会を増やすことで、彼らの競技経験を豊富にし、地域社会との交流を促進することができます。

3.2 サッカー形式と参加者のニーズ

5人制サッカーが最も人気があり、次いで8人制、11人制が続いています。都市部ではスペースの制約から5人制サッカーが適しており、参加者のニーズに応じた形式のイベントを開催することが重要です。これにより、より多くの外国人がサッカー活動に参加しやすくなります。

3.3 参加可能時間とイベントの設定

多くの参加者が週末の午後に活動する意向を示しています。これは、サッカーイベントや試合を週末に設定することで、多くの参加者を集めることができることを意味しています。平日夜の活動は参加者が少ないため、週末に重点を置いた企画が効果的です。

3.4 支払意欲と価格設定

参加者の大多数が1000-2000円の範囲で支払う意欲を示しています。適切な価格設定を行うことで、参加者の経済的負担を軽減し、より多くの人々をサッカー活動に引き込むことができます。

4. 今後の方針と提案

4.1 外国人向けサッカー大会の増加

日本に住む外国人サッカー愛好者やファンのニーズに応じて、外国人向けのサッカー大会やイベントを増やす必要があります。これにより、競技機会を提供すると同時に、異文化交流の促進にも繋がります。

4.2 参加形式と価格設定の見直し

調査結果を踏まえ、サッカーイベントの形式や価格設定を見直すことが重要です。特に5人制サッカーや8人制サッカーの形式を取り入れ、適正価格でのイベント開催を検討することで、参加者の満足度を高めることができます。

4.3 週末のイベント開催

参加者の大多数が週末の午後に活動できると回答しているため、サッカーイベントや試

合は週末に設定することが推奨されます。これにより、多くの参加者を集めやすくなり、イベントの成功率も高まるでしょう。

4.4 フィードバックの活用

今後も定期的に調査を実施し、参加者からのフィードバックを積極的に収集することが重要です。これにより、活動の改善点を把握し、より良いサッカーイベントの運営に役立てることができます。

5. 結論

本調査の結果は、日本に住む外国人のサッカー活動に対する関心やニーズを具体的に把握するための重要なデータを提供しています。調査結果を基に、より多くの外国人が参加できるサッカーイベントを企画し、異文化交流を促進することが求められます。一般社団法人国際交流スポーツ協会では、今後も外国人サッカーファンのために、充実した活動を提供していく所存です。引き続きご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

記者:林沛雯

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